研究所について

研究所の特色

竹田 聡 Satoshi Takeda 〈愛知大学中部地方産業研究所所長 地域政策学部教授〉

1953年に創設された本研究所は、中部地方の産業・経済および社会に関する諸問題について、経済学・経営学・法律学・社会学等の社会科学の視点のみならず、心理学・地理学・生物学等の人文・自然科学の視点からも地道な学術的研究を行い、中部地方の産業・文化の発展に大きく寄与しています。

近年の主要な研究テーマは、南海トラフ大地震を見すえた自然大災害と地域連携を踏まえた大学BCPの総合的研究、中部地方の地場産業と後継者問題、六次産業化と地域の活性化、衣と食の自給と自律性に関する研究、発災から復興までの各ステージにおける自主防災組織の多面的研究、地域におけるオープンデータ活用の可能性と課題、豊川流域の海里山の自然と生活、地域と大学における災害と防災教育研究、Withコロナ時代の観光業界の活性化、震災遺構と地域防災教育に関する共同研究、地域の経済特性や行政研究、エネルギー問題、生活産業のための道具・機械の現代的意義などで、こうしたテーマについて所員が共同で研究に取り組み、その研究成果を公表することによって社会への還元を図っています。

また、本研究所の附属機関として、東三河を中心とした東海三県から収集した約3,200点の資料を収蔵する生活産業資料館があります。さらに大学記念館では、ガラ紡機・合糸機・撚糸機を実演可能な状態で動態保存しており、三河地方で栄えたガラ紡工場を再現する形で展示しています。

当研究所はこのような特色を持っており、中部地方の産業研究を軸に、社会の要請にこたえ地域との連携を図りながら、今後も研究活動に邁進します。